Googleは11月5日、Gemini Omni 1.2 Flashを発表し、最大15秒の動画生成、会話しながらの編集、前世代比30%の価格引き下げを示しました。動画制作の現場で見るべき変化は、1回で完成させる性能より、修正を重ねながら作り直しを減らせることです。
15秒化と値下げだけでは、制作費は決まらない
Gemini Omni 1.2 Flashは、3〜15秒の動画を1秒刻みで生成・編集できます。Googleの公式発表では、720pの価格は1秒あたり0.07ドルで、Gemini Omni 1.1 Flashから30%下がりました。360pや720pで下書きを作り、採用案を1080pや4Kへ拡大する流れも案内されています。11月6日にはGoogle Cloudで一般提供開始と説明されました。
ただし、単価だけで旧モデルより安いと判断するのは早計です。制作では、背景や商品だけを差し替え、人物や構図を保ったまま再調整する回数が費用と時間を左右します。会話形式の編集で同じクリップを更新できることが、今回の実務上の変化です。
比べる単位を「1本」から「1案を使える状態まで」に変える
広告や商品動画を作るチームなら、モデル比較の表に生成単価だけを置かないことが重要です。たとえば一つの素材から、背景変更、商品差し替え、縦横比変更を順に行い、何回の再生成で確認できる状態になったかを記録します。これは公式の導入実績ではなく、比較のための仮例です。
公式資料では、画像・動画・音声の参照に対応し、商品やブランドの細部を保ちやすくなったと説明されています。一方、音声参照は許可リスト制です。さらに、速いスポーツ動作や急な台本変更、複雑な物理表現は改善中とされています。品質が高いという一般評価ではなく、自社の素材で「何を変え、何を残すか」を試す必要があります。
企業の小さな検証は、修正ログから始める
最初から大量の動画を作るのではなく、同じ商品素材で三つの修正を試します。各回で、指示した部分だけが変わったか、ブランド要素が保たれたか、確認に何分かかったかを残します。結果を前世代や別モデルと比べ、1本の価格ではなく、使える1案に到達する総コストで判断しましょう。
- Google/Gemini Omni 1.2 Flash: Fast and cost-effective with longer clips/https://blog.google/innovation-and-ai/technology/developers-tools/introducing-gemini-omni-1-2-flash
- Google Cloud/Gemini Omni 1.2 Flash: Fast, cost-effective, and reliable video generation and editing now generally available/https://cloud.google.com/blog/products/ai-machine-learning/gemini-omni-1-2-flash-generally-available
- Google/Gemini Omni 1.2 Flash発表ポスト/https://x.com/Google/status/2118390406316728555