「新規事業をやりたいが、人を割けない」。これは言い訳ではなく、日本企業の標準状態です。調査でも、新規事業の課題ランキング第1位は「担い手となる人材の確保」で38.9%(パーソル総合研究所・2022)。別の調査でも33.3%が人材不足を挙げています。
「専任を置けたら始める」は永遠に始まらない
専任者を確保できる会社は少数派です。現実的な問いは「専任なしで、どう前に進めるか」。ポイントは、人を増やすことではなく一人あたりに必要な工数を下げることです。生成AIの登場で、リサーチ・企画書作成・検証設計といった工程は大幅に圧縮できるようになりました。
現実的な3つの体制パターン
- 兼任×ツール型 — 兼任者2〜3名+AIツールで企画・検証を回す。工程を型化したツールに載せることで、稼働20%でも前に進む状態を作る
- 伴走型 — 社内は意思決定と顧客接点に集中し、企画の構造化・検証設計は外部パートナーと組んで進める。8週間などの期限を切ると兼任でも走り切れる
- BPO型 — 企画の創出から検証までを一括で外に出し、社内は「検証済みの企画から選んで判断する」役割に徹する。担い手ゼロでもパイプラインが動く
重要なのは、どのパターンでも「知見が社内に残る設計」にすること。企画・調査を外部に出すたびに知見が社外に流れる状態では、いつまでも自走できません。納品物にプロセスと判断根拠を含めるかどうかを、発注時に確認するのが実務的な分かれ目です。
個人依存を減らす2つの仕組み
- プロセスの型化 — 企画→検証→判断の手順を、担当者が変わっても再現できる形(テンプレート・チェックリスト・ツール)にする
- 評価の分離 — 兼任者の新規事業業務が本業評価を毀損しない建て付けにする。挑戦的取組みを評価する制度への期待は担当者の38.8%に上ります(同調査)
自社がどのパターンに向いているかは、体制・熱量の観点を含む無料のWeb診断(5分)で整理できます。診断結果には、タイプ別の現実的な入口も提示されます。
出典:パーソル総合研究所「企業の新規事業開発における組織・人材要因に関する調査」(2022・担当者n=1,800)/アウトレ調べ(ProductZine掲載)。