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新規事業の成功率は何%か — 主要調査データまとめ【2026年版】

公開 2026-09-03データ・リサーチ読了目安 6分
#新規事業#調査データ#成功率

「新規事業の成功率は千に三つ」とよく言われますが、実際の調査データはもう少し具体的な景色を見せてくれます。この記事では、公開されている主要調査の数字を横断的に整理し、その読み方を解説します。

大企業780社調査 — 100社中、中核事業になるのは4社

アビームコンサルティングが年商200億円以上の大企業780社を対象に行った調査(2018年)では、新規事業テーマの到達率は次のように減衰します。

挑戦100社 → 立ち上げに至る45社 → 単年黒字化17社 → 累損解消7社 → 中核事業化4社(アビームコンサルティング・2018)

つまり「立ち上げ」までは半数近くが到達する一方、事業として意味のある水準(黒字化・中核化)に届くのはごく一部です。落ちているのは主に立ち上げ後の検証・成長フェーズだと分かります。

100社が挑戦して、中核事業になるのは4社年商200億円以上の大企業780社調査(アビームコンサルティング・2018)挑戦100社▼ −55社立ち上げに至る45社▼ −28社単年黒字化17社▼ −10社累損解消7社▼ −3社中核事業化4社落ちているのは主に、「立ち上げ後の検証・成長フェーズ」
大企業780社調査(アビームコンサルティング・2018)による新規事業テーマの減衰。挑戦100社のうち立ち上げに至るのは45社、単年黒字化17社、累損解消7社、中核事業化4社。最大の落ち幅は立ち上げ後の検証・成長フェーズに集中している。

投資回収に至るのは約21% — PwC調査(2025)

PwCコンサルティングが売上高10億円〜1兆円超の約1,000社を対象に行った調査(2025年)では、投資回収に至る新規事業は約21%、主力事業化は10%未満でした。企業規模による差も大きく、主力事業化率は中小企業6.4%に対し超大手企業17.1%と、リソースと仕組みの差が結果に表れています。

「成功している」と答える担当者は約3割

パーソル総合研究所の調査(2022年・担当者n=1,800)では、新規事業開発が「成功している」と答えた担当者は30.6%。中小企業白書(2017年版)でも、新事業展開で「成功した」とする中小企業は約29%で、おおむね3割前後という水準は複数調査で一致しています。

数字より重要なのは「どこで止まったか」

同じパーソル調査は、成功を阻む課題のランキングも示しています。

  • 第1位:担い手となる人材の確保 — 38.9%
  • 第2位:知識・ノウハウ不足 — 38.6%
  • 第3位:意思決定の遅さ — 30.7%
  • 第4位:評価制度の不適合 — 30.5%

注目すべきは、これらがすべてアイデアの良し悪しではなく「組織の仕組み」の問題だという点です。成功率3割という数字は宿命ではなく、人材・プロセス・意思決定基準を仕組みで持てるかどうかで動く変数だと読めます。

確率を上げる3つの論点

  • 止まりどころを特定する — 自社が45→17→4の坂のどこで落ちているかを先に知る。
  • 検証の基準を先に決める — 「続ける・変える・やめる」を数字で合意してから始める。
  • 個人依存を減らす — 企画と検証のプロセスを、人の頭の中ではなくツールと手順に載せる。

PROTOCOREでは、この「止まりどころ」を5分で整理できる無料のWeb診断を提供しています。自社の現在地を一般データと比べるところから始めてみてください。

出典:アビームコンサルティング「大企業の新規事業実態調査」(2018)/PwCコンサルティング 新規事業調査(2025)/パーソル総合研究所「企業の新規事業開発における組織・人材要因に関する調査」(2022)/中小企業庁「中小企業白書」(2017年版)。数値は各調査公表値に基づきます。