「アイデアはあるのに、役員会に出すと『それ、他社もやっているよね』で終わる」。新規事業の現場で最も多い停滞パターンのひとつです。原因は担当者の発想力ではありません。企画が自社の外側にある情報だけから作られていることです。
一般論になる構造
市場レポートやトレンド記事は誰でも読めます。同じ入力からは同じ出力が出る — だから市場起点の企画は、どの会社で作っても似てきます。新規事業担当者の38.6%が「知識・ノウハウ不足」を課題に挙げていますが(パーソル総合研究所・2022)、実際に不足しているのは市場知識よりも、自社の強みを企画に変換する方法論です。
自社アセットの棚卸しから始める
他社が真似できない企画の材料は、自社の中にしかありません。棚卸しの対象は3種類です。
- 技術・製品 — 保有技術、製造設備、特許。特に「本業では当たり前すぎて価値と認識していないもの」
- 顧客基盤・チャネル — 既存顧客との接点、販路、ブランドへの信頼。新規事業の最大のショートカットです
- 知見・データ — 過去プロジェクトの記録、現場のノウハウ、蓄積されたデータ。文書化されていないことが多い領域
何らかの新規事業が生まれている企業は約80%ある一方、「将来の主力になる有望事業」が生まれている企業は40.1%(パーソル総合研究所・2022)。差を分けるのは、アイデアの量ではなく「自社だから勝てる理由」の有無です。
アセット × 市場変化の交点に企画を置く
手順はシンプルです。①アセットを一覧化する ②それぞれに「生成AIで安価になった今、これを使って誰の何を解決できるか」を問う ③出てきた仮説に「なぜ自社がやるべきか(Why us)」を一行で書けるか確認する。Why usが書けない企画は、どれだけ市場性があっても一般論に戻ります。
この変換プロセスは、人の頭の中に置いておくと属人化します。PROTOCOREの1Dayワークショップ「One Day.」は、この棚卸し→企画変換を1日で走り切る型で、参加者のやりたいこと(私事化)と自社アセットを掛け合わせて当日中にピッチ資料まで到達します。まずは無料のWeb診断で、自社の企画が止まっている箇所から確認してみてください。
出典:パーソル総合研究所「企業の新規事業開発における組織・人材要因に関する調査」(2022・担当者n=1,800)。